たばこ対策の効果大(リスク管理) (2005/11/12 )
日経新聞 SUNDAY NIKKEI 2005年11月6日(日曜日) 8面 なるほど予防学
「英国では、牛海綿状脳症(BSE)感染牛100万〜150万頭で、約150人の新変異型クロイツフェルト・ヤコブ病患者が報告されている。
日本で対策前に食用された感染牛は100頭とみられている。英国のデータをあてはめると、その時点で日本の患者数は1億人あたり0.04人にいたと計算されると言う。危険部位除去という対策で、発祥リスクは1億人あたり0.0004人に減り、全頭検査でさらに0.0003人にまで下がるとされている。
病気の悲惨さを考えると、安心して牛肉を食べるには、全頭検査して欲しいと言う気持ちになる。しかし、多大な労力・コストと、見返りとなるリスク軽減とのバランスは良くない。食中毒でも毎年多くの人が命を落とす。ヤコブ病になりたくないから牛肉を食べないというリスク管理のための行動は、割に合わない。
一方、たばこ対策によるリスク軽減効果はどうか。40歳の男性喫煙者100人中、75歳までに何らかのがんになる人は推計32人。非喫煙者では20人なので、理論的には、禁煙によって喫煙者のがんリスクを3分の2程度引き下げることが可能だ。
日本全体で見ると、たばこ対策を徹底すれば、毎年48万人に発症しているがんの内の9万人のがんを、また、毎年27万人に起こっている30〜69歳までの早死の内の5万人の死を予防可能であると試算される。個人としても、日本社会にとっても、健康維持のために、禁煙やたばこ対策には、きわめて大きな見返りが期待できる。(国立がんセンター予防研究部長 津金 昌一郎)」
BSEは1億人あたり0.0003人というと確かに、データと数字上は食中毒死やがんに比べて、大した数字ではないのかもしれない。しかし考えてみると1億人あたり30,000もの人が死ぬのです。全頭検査してもこれだけの方が亡くなるのです。それが自分の身内に起こったら・・・ぞっとしませんか?一人でも死者を出さないようにするのが、販売する側の責任なのではないでしょうか。全頭検査も禁煙もリスクを軽減するためには必要なことだと思います。約22年喫煙していた私も、40歳を区切りに禁煙に成功しています。山田クリニックでニコチネルTTSを処方して頂き、約2カ月がかりで止めました。今は隣で吸われるとむせこむ事もあるようになりました。一番喜んでくれるのが家族と女子社員です。皆さんも自分自身の為に禁煙してみては如何でしょうか。
食材は岩手の食材が安心だと思います。くずまき高原牧場をはじめ、低農薬野菜や食肉は、岩手産が最高だと思いませんか。安い海外品に走らず、家族を守るために、節約と倹約に努めて、美味しい岩手の食材を食べましょう!!(田中広江)